3月30日の記事でクローガーの「キュービジョン」を紹介したばかりだが、クローガーはさらに IT 最新技術導入に力を入れている。
現在(4月2日~4日)ラスベガスで行われている ISC (インターナショナル・セキュリティー・カンファレンス&エクスポ)にて、クローガーの 『リテイル・サイト・インテリジェンス』 計画が発表された。
クローガー社とEインフォチップ&ウィンコー・ニクスドルフ社(eInfochips and Wincor Nixdorf)の共同制作となるこの 『リテイル・サイト・インテリジェンス』 は店舗の外装や内装、店内商品群レイアウトや陳列等の事ではなく、クローガー店舗内の ITインフラストラクチャーの革新となる。
具体的に説明すると、
・ ジグビー(ZigBee)ワイヤレス・メッシュ・ネットワークを使用することによるセンサーやハンドヘルド端末等の電源寿命の延長
・ 損失(万引き)防止、店舗オートメーション化とその分析等の新プラットフォーム
・ 来店顧客が独自に使用できるハンドヘルド・バーコードリーダー
等を採用する、これまで使用してきたシステムよりはるかにアップグレードされた新プラットフォームになる。
クローガー社上席副社長であるクリス・ヘルム氏(Mr. Chris Hjelm)の談によれば、「リテイル・サイト・インテリジェンスは顧客のための革新技術だ。我々は顧客に可能な限りベストな買い物体験をしてもらうため、IT最新技術を積極的に取り入れていく。」
また「リテイル・サイト・インテリジェンスは21世紀のクローガー店舗としてマイルストーンになりうる最新技術だと信じている。」とのコメントを正式発表した。
クローガー社発表の計画に寄れば、2014年末までには店舗で活用できるように考えているとのことだ。
この「顧客のための最新 IT 技術導入」と言うことは、大不況後のアメリカ小売業が2011年以降に力を入れてきたこととなる。
その中でもクローガーは「キュービジョン」の研究と導入、そして今回の「リテイル・サイト・インテリジェンス」プラットフォームと、小売業の中でも IT 最新技術導入に前向きで、他小売業より一歩先んじている感が強い。
(倉本)