インターネットを利用した通販、E コマースでのアメリカ顧客は、それまでのパソコンからウェブサイトへのアクセスおよびウェブサイトでの商品購入から、スマートフォンによるアクセスおよび購入にこの1年で大きく変化していることが分かった。
モービル・コマースのプラットフォームを作成管理してるブランディング・ブランド社 (Branding Brand、本社ペンシルバニア州ピッツバーグ) の調査報告によると、2014年3月の1か月間と2013年3月の1か月間を比較すると、
・ スマートフォンからのインターネット通販サイトへのアクセスは 43%アップ
・ PC からのインターネット通販サイトへのアクセスは 21%ダウン
と言う結果だ。
これはアパレル関連、ヘルス&ビューティー関連、家庭用品と取扱商品が異なる E コマース企業18社の統計結果によるもので、2013年3月時点と2014年3月時点での比較をしたものとなる。
スマートフォンからのアクセスだけを取ってみると、2012年4月1日から2013年3月31日までの1年間(便宜上2012年度と呼ぼう)、スマートフォンからのアクセスは10,003,472回であったのに対して、2013年4月1日から2014年3月31日までの1年間(便宜上2013年度と呼ぼう) でのアクセスは210,129,855回と、20倍以上の増加となる。
スマートフォンからの実際の商品購入回数も、2012年度の59,080回から2013年度は135,640と、2.3倍に増えているし、スマートフォンからの売上金額合計も2012年度の$5,630,325ドルから2013年度の$15,106,324ドルと、2.7倍へ急増している。
ちなみに2013年度でのスマートフォン OS の結果としては、
1位: iOS (アップル) 62.9%
2位: アンドロイド (グーグル) 36.4%
3位: その他 (マイクロソフト、ブラックベリー他) 0.7%
と iPhone や iPad が6割以上のシェアを占めていることが分かる。
「ここで注目すべき点は、」 ブランディング・ブランド社の共同設立者であり CEO であるクリス・メイソン氏 (Mr. Chris Mason) によると、「スマートフォン (モービル端末) を使用してウェブサイトにアクセスするだけでなく、スマートフォンから商品購入をするようになってきている。これはアメリカではスマートフォンを利用してウェブサイトにアクセスするステージはすでに終わり、スマートフォンで商品を購入する次のステージに突入していることを表しているとともに、それが急速に広まっている。」
日本はアメリカよりもスマートフォンの通信費が高いために立ち遅れている面があるが、今後日本でもフリーワイファイの広範囲発達や通信費の低下に伴い、アメリカ同様の結果に繋がっていくとは必然だろう。
これまで小売業は、
「ホームページの完備」
↓
「ホームページでの商品購入機能完備」
↓
「モービル端末用のホームページ」
と移り変わってきているが、将来を見据えると、
「モービル端末用のホームページの充実」と
「モービル端末からの商品購買がしやすいモービル端末ホームページ」
がさらに必須となって来るだろう。
(倉本)